お酒と夫婦 -日本酒のうぜんかつら編- [心 (愛について)]
お酒が好き。
焼酎、日本酒、ブランデー、ウイスキー、ウォッカ、、、常備してある。あと梅酒も。
洋酒や焼酎にはそれなりにこだわりがあるけれど、日本酒にはあんまりない。
どれも甘くて飲みやすいし、これまずいなーって日本酒には出会ったことはない。
日本酒は、米の芯だの久保田シリーズだの美味しいものがいっぱいあるが、安く済ませたい日々の酒には、月桂冠つきを購入している。
理由はCM。
永作博美主演、安藤裕子ののうぜんかつらが流れるこのCM。
初めてCMで感動したの。
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ふたりで人生を歩むことを決めて、15年が過ぎた。
出会った頃のときめきこそ感じない。
しかし着実にそれぞれの存在を尊重し理解し、ささえ合って生きている。
休日の午後、ふたりは別々の場所から偶然見上げた空に、
ふたつの赤い風船を見つけた。
夫は赤い金魚を連想し、街角の金魚すくいで、二匹の金魚を持ち帰った。
妻は赤い金目鯛を連想し、二匹の金目鯛を買い、夕食の準備にとりかかる。
金魚を持ち帰った無邪気な夫の姿に妻は思わず微笑んだ。
心を和ませる金魚を連想する夫、食卓を彩る金目鯛を連想する妻。
お互いが持ち帰ったふたつの赤い魚に、ふたりの思いのちがいを感じる。
同じものを見ても感じ方がちがうのは、
ふたりが別々の感性や考え方を持っているから。
ついつい相手が同じ考えを持っていると思いがち。
しかし夫婦は気の合う他人。
生まれ育った環境がちがうぶん、価値観もちがうもの。
「夫婦は、ずれてて いいんじゃない。」
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全く違う、でも同じ未来を見つめる。。。
けれど、私が思うに、おんなじ赤い風船を見て、連想するふたりの心の豊かさと感性は、やっぱりおんなじなんです。
まさにこのCMの最後の1シーンが私が憧れる夫婦の在り方。
http://www.gekkeikan.co.jp/products/cm/tuki200509c.html
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のうぜんかつら(リプライズ) / 安藤裕子
なでて 優しく のうぜんかつらの歌のように
あなた何を見てたの?
ソーダ水越しでは あなたが揺れちゃって あたしは迷っちゃって
いつか一人になって
二人の時間も 泡みたいになって あなたのにおいを
一人探していた
そして手は探るあなたといた町 思い出せなくなる前に
声を聴かせて 笑顔を見せて 肌を伝えて
そして赤い花空に舞うたびに あたしと繋いだ手と手
道で揺らして このまま二人続くと言って
声を聴かせて 笑顔を見せて 肌を伝えて
なでて 優しく あの日のように 上手く微笑むから
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これとよく似た体験がある。
私は手を放してしまった方ですが、彼女の想いとこの歌詞が重なって切なくなる。
できれば、この歌詞の中にある「のうぜんかつらの歌」を聞いてみたい。
調査によれば、夫を亡くしてしまった老婦の歌のようですがはっきりとしたものが見つからない。。。
こんなことを思い巡らしながら、今宵も独りでグラスに日本酒を注ぐのです。